優しさには報酬はない

何度目かの呪文を唱えた後に、ようやくA子のアパートの前に立った。 それにしても、悲惨だ。 この建物のことである。A子はこの建物を常々マンションだと言い張ったが、私からいわせればここは、間違いなく文化住宅である。