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何も持たない君に、武器はもう必要ない。

宇宙の始まりと生命の始まりは、いったいどちらが先か

当たり前に考えれば、宇宙が始まらないと、生命は生まれないということになります。

宇宙の始まりと生命の始まりは、いったいどちらが先か

果たして、そうでしょうか。

もともとの宇宙は、どれくらいの大きさだったのか。

初めから気が遠くなるほどの大きさだったのかと言えば、そうではなくて、人間が小さな赤ちゃんから産まれるように、宇宙もまた微小な状態から、現在の途方もないほどの大きさになったのだと考えられています。

生まれたばかりの宇宙の大きさは、10のマイナス35乗メートルという大きさでした。これは究極の小ささとして、量子力学では「プランクの長さ」と呼ばれています。

ただし驚くのはその大小だけではなくて、それぞれの大きさの階層には独自の構造が存在していることです。

これはかのアインシュタインでさえも、理解できずに苦悩した分野でもありました。

アインシュタイン曰く「遠く離れた物質が、瞬時に影響し合うはずがありません。相対性理論によれば、光の速度よりも速く伝わる信号などないのです。これでは、テレパシーの存在を認めるようなものです。」

ところがアインシュタインがあり得ないとしたにもかかわらず、実験によって、遠く離れた光の粒が一瞬で一致する結果が現れたのです。

イギリスのスターリング大学、クラインポッペン-ダンカンの実験で、一つの原子から発生した二つの光の粒を左右に放ち、偏光レンズの傾きを変えて、その通り方を観測していくという方法で、量子力学は自らの正当性を証明しました。

一つの原子から生まれた光の粒は、たとえ月と地球の距離を隔てたとしても、互いに干渉しあって一瞬で一致します。

いや実は、量子力学によれば、宇宙の果てと果てであったとしても、一方の観測が一瞬のうちに、もう一方に影響を及ぼすことになるのです。

宇宙でもっとも離れた場所にサイコロを置き、一方に一の目が出ると、もう一方にも必ず一が出るというのが、量子力学の理論です。

信じがたいことですが、この理論がなければ、人類は月に立つことはなかったのです。もちろん、アインシュタインが晩年、苦悩と共に生涯を終えることもなかったでしょうが。

量子力学については、また機会があれば詳しく書きたいと思っていますが、超ミクロな量子の世界では、私たちが知っている常識は通用しません。

この極小の世界では、物質が複数の場所に存在できます。

超ミクロの世界では、物質の存在する場所を形容する場合には、A地点に30%、B地点に40%、C地点に30%というような著しかたになります。

これで矛盾はありません。

三つの地点に、同時に存在することもできます。

我々は一つの場所にしか存在できませんが、その常識は私たちの大きさの世界、特有の常識だったというわけです。

もちろん、とんでもない大きさの世界には、そこにしかない常識もやはり存在するでしょうし、ひょっとすると、月や火星では地球の常識は通用しないかもしれません。

このような極小の世界で生まれた宇宙は、やがて膨張を繰り返します。

ここで驚くべきことが一つあります。というか、宇宙に関しては驚くことばかりなのですが。

先ほど言った「プランクの長さ」で生まれた宇宙は、原子よりも更に小さな存在であったにも関わらず、その中には現在、宇宙に存在しうるすべてのモノが詰め込まれていたということです。

これはちょっと、想像できません。

そしてビッグバンが起こります。

いつ起こったのでしょうか? と思わず聞きたくなりますが、ビッグバン以前の宇宙には時間は存在していません。だからいつ? という質問には答えられないのです。

無理やり答えようとするのなら、時間が始まったときに、ビッグバンが起こったのだとしか言いようがありません。

なお、スイスにある大型ハドロン衝突型加速器では、宇宙の始まりを再現できます。

もちろん、すぐに蒸発してしまうような規模でしかありませんが、ビッグバンのとき、どんな物質が生まれてどうなったのかを、予測できる装置をもう人類が手にいれているという事実に対して、私は驚きを隠せません。

ビッグバン直後は、物質と反物質がぶつかり合っていました。ぶつかると二つの物質は消滅します。このとき反物質が物質を上回れば、宇宙はまた、ふりだしに戻ってしまうのです。けれども運よく、わずかに物質が反物質を上回っていたために、現在の宇宙が存在しているわけです。

そして高熱の宇宙が出来上がります。やがてゆっくりと冷えていき、現在の姿に宇宙は収まったわけです。これらの説は今や、大型ハドロン衝突型加速器で観測もされているので、ほぼ間違いのない説だと言われています。

始まりは今から138億年(1.38 × 1010年)前と言われていますが、それは欧州宇宙機関(ESA)の人工衛星プランクが、宇宙マイクロ波背景放射を正確に観測して計算されたものです。

宇宙の年齢や成り立ちまでを観測できるほど、人類の科学は進歩しています。本当にすごいことです。

ただし科学は、観測だけがすべてではありません。

ブラックホールの存在は、もともとSF的な仮説からの発想でした。

漫画の世界で生まれた天体と言っても、差し支えないかもしれません。

極限に重力の高まった、まったく輝くことのない星を観測することは、かなり難しかったでしょうが。他の天体を横切るときの影を観測して、その正体を見極めたというのですから、ここでも人類の英知は健在です。

ちなみに大型ハドロン衝突型加速器では、極小のブラックホールを作り出すことも可能だという驚くべきデータがあります。

一時、事故を心配したたくさんの人たちが、大型ハドロン衝突型加速器の稼働をやめるように訴えたというのだから、怖いですが興味深い話です。

例の車椅子の天才ホーキング博士曰く、ブラックホールがたとえ出来たとしても、それが極小ならばすぐに蒸発する、ということです。でも中には常識を覆して、成長するようなやつが現れたらと思うと、ぞっとします。

そして生命の神秘を考えます。

生命というのは、超新星爆発を起こした星の残骸によって生まれたのだと言われています。我々一人一人が、星の一部だと言えるわけです。

しかし生命は、すべてが独立した存在なのでしょうか。これは私が小学生のころからの疑問でした。

量子力学では、一つの原子から発生した光の粒は、どれも互いに干渉しあって影響を及ぼします。これは観測によって証明されています。ひょっとすると生命にしても、一つの原子から生まれた光の粒と同じような関係が存在しているのかもしれません。

生命をたった一つの極小の存在だと仮定して、そこから分かれた粒が私たち一人一人だと想像します。それは宇宙が超ミクロの大きさでしかなかったときも、その中に脈々と在ったに違いないのです。

生命こそが宇宙を生み出した源で、ビッグバンを引き起こしたエネルギーの一つだと考えれば、私が生まれたときから抱えてきた、私なりの疑問にすべて終止符を打つことも可能になります。

宇宙が膨張し続けているのは、生命がこの宇宙に溢れかえっていることの証明だと言い切ったとしても、間違いではなくなるからです。

そこで最後にどうしようもなく陳腐で、漫画的な仮説を記します。

「初めに、命ありき、そののち、宇宙が生まれた。」

最後まで読んでくれて、本当にありがとうございました。

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