読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

駅前第四ビルが愛した植樹

何も持たない君に、武器はもう必要ない。

早漏白書、頂点から一気に奈落の底へ

世界一、速い男はいったい誰なのか。

早漏白書、頂点から一気に奈落の底へ

悪のりは醜悪ですが、止まらないときもあります。人によっては不快に思われる方もいますので、田舎道で肥溜めをよけるが如く、歩きやすい道を選んでください。

オリンピックで常に話題の中心になるのは、スピードです。

せっかくの熱い夜、卒業のダスティン・ホフマンはミセス・ロビンソンから嘲笑を受けました。

にっこりとあしらわれてしまいます。けれどもベンジャミンにとって救いだったのは、ミセス・ロビンソンが決してスピードを口にしなかったことです。

世界陸上をテレビで垣間見るたびに、スピードへの未知への扉を開けてみたくなります。それはもはや、男たちにとっての宿命です。

果たしてウサイン・ボルトが世界で最速の男なのか、疑問はやがて後悔へと続く片道切符、二度と引き返すことはできません。

残念ながら。

果たして彼が最速か、彼よりも速い男はこの世に存在するのかしないのか。男は男同士で常日頃から疑心暗鬼になりつつも、トイレの中で隣の金隠しを必ず、覗きます。

やつは本当に速いのか、それとも俺のほうがもっと速いのか。

スピードだけを競うのであれば、なけなしのプライドを持ち出す必要もなく、誤解が誤解を生んで誰が本当に速いのか、うやむやでは決して済まされない午後の、紅茶。

こうなったら基準を決めるべきだと、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがクレームをつけたとしても、なんら不思議ではありません。

何秒なら速くて、何分ならほどほどなのか、男のプライドをかけた戦いに、こうなったらきっちりした数字を示す以外に方法はない。無造作な女性からの一言「早かったね」に惑わさることをやめ、かつてウサイン・ボルトがそうであったように、貧困から世界を目指すスピード自慢を後押しします。

初めて真理を解き明かす研究者のように、私の心はわくわくしながらも、心のどこかで引きつる乙女のように無垢な思いをかみしめています。

それでも知りたいのです。誰が最速の男なのかを。

突然ですが何秒、持続できないと、早漏だと罵られてしかるべきか。

速度自慢が集まる場所では基準はあくまでも、不確定な要素でしかありません。

言ったもん勝ち、早撃ちマックなどと陰口をいくらたたかれたとしても、持続よりも回数だと言い切れば、こっちのもんです。

早撃ちマック、早かったね、もうおしまい? 隠語はどこまで言っても隠語の域を出ることはなく、ビリー・ザ・キッドを闇討ちにしたギャレットかお前は、などと言われるくらいが関の山です。

しかし男は意外と打たれ弱いのも、事実です。早かったね、お帰り、などという言葉にさえ、台所で動き回るGたちよりも敏感に反応します。そのくせ強がって知らんぷり。はっきりいって、気持ち悪いくらいにツンデレです。しかも扱いにくいことに、追求されたらまちがいなく、怒ります。

「速いはずがないやろ。計ったんか、ストップウオッチで計ったんか。どうなんや」

こうなると厄介です。決して自分の速さを認めません。仕方がないので、すごむ相手にはストップウオッチを持参して黙らせましょう。数字は暴力よりも強し、なんなら最速の称号を与えてやってもかまいません。

しかし仮に「何分以内だと、マックになるんでしょうか?」などど穏便に、しかも青ざめた表情で尋ねられた場合、かなり対応に困ります。お客様コールセンターのベテランオペレーターにしたって、この手の質問を苦手にしているお姉さんは、大勢いるのです。

しかし答えは常に、必要です。ミセス・ロビンソンのように笑うだけでは疑心暗鬼を生むだけです。コンプライアンスに違反する恐れさえも出てきます。

こうなったら私も性根をすえて、取り組むしかありません。

泌尿器科の先生を尋ねて、疑問を解く手助けをしてもらうことにしました。

泌尿器科の医者

何を大げさなと、そしる人もいるでしょう。気の小さい奴だと罵る人がいるのも承知しています。

まるで悩み事相談室を毎日、利用している向かいの咲ちゃんと同じじゃないかと問い詰められたら、返す言葉もありません。でも私はやっぱり、知りたかったのです。

何秒が、その境目であるのかを。

だからスピードについて悩まれている方々につきましては、ぜひ参考にしてくださいとお断りを入れておきます。

ただしこれは、いち泌尿器科医師の見解にしかすぎず、過信は禁物です。どこへ行っても自慢げに話すのだけはやめたほうがいいと思います。

品性を疑われます。

医師が言うには、1分くらい持続できれば、西部では早撃ちとは呼ばれない、と回答していただきました。

しかし1分くらいというのは、かなり曖昧な返答です。どう考えても、迷います。

1分3秒も、1分27秒も、もしくは54秒でさえもぎりぎり、1分くらいだと言ってもその筋からクレームが出ることはないと思います。

54秒は、ちょっと甘いでしょうか。

しかるに医師は医師のくせに、ここまで曖昧な答えで誤魔化すことにマリッジブルー、強い不信感を覚えます。

これではガンの手術のあとに、成功しました、が、転移する可能性がまったくないとは言い切れません、みたいな優柔不断、無責任極まりない回答です。

その筋からのクレームを恐れてのことだとは思いますが、私は負けず嫌いそのままにここで一気に、食い下がりました。

すると医師は早撃ちマックの判断基準に時間の決まり事など、そもそもないんだよと言い出したのです。

驚きました。それじゃまるでハリーポッターの世界です。ファンタジーです。しかし私は納得できません。たとえそれが、私の鋭い追及に対して、困窮した医師の孤独な言い逃れであったとしても、同じです。厚生省の偉いさんに投書したい気分になりました。

憤った思いを胸の内で反芻します。早撃ちマックに時間など関係ない?

甘い誘惑です。

しかしここまで秒数について長々と書いてきた私に対して、所要時間など関係ないと言い切るのはあまりにも残酷です。

医師曰く、問題は撃つまでの準備期間を、自分自身がいかにコントロールできるかどうか、それが一番、大事なんだとおっしゃいました。

とことん攻めると決めた元帥が、途中で戦死したのでは負け戦です。わかります。その気持ち。しかし医師の半笑いでの回答に対して、私はやや憤慨しました。

短気は損気です。ここはぐっと抑えて医師の言葉を吟味します。

所詮、自分の敵は自分ということになるのか、宮本武蔵的な回答に心が揺れたのは事実です。しかしおつうさんはそれで納得するのかどうか、本家のおばあにしても大人しく引き下がるとは思えません。

こうなったらもう一度、医師をしっかりと見つめ直し、次の言葉を待ちました。

「スピードを改善する、治療法があります」

治療法? 泌尿器科の医師が勧める治療法なんて、クーリングオフもない、飲めば痩せます、食べればウンコが出ますのたぐいに違いない思いました。私は目の奥に力を込めて、口をへの字にすることで意志を伝えました。

「もっとも効果があるとされているのは、ストップブースター法というものです」

ここで私はやや、視線を弱めました。すると、医師のやつはぺらぺらと言いたい放題にしゃべり出したのです。

「方法はいたって簡単です。寸前で止めるだけです」

何をだ。

医師はここでにたりと笑みを浮かべました。

「たとえばまっすぐに走っているところを、寸前でカーブするんです」

私に、ハンドルを切れと?

「それからまた直進し、もうだめだというときに、またハンドルを切ります」

なんて無責任な医者でしょうか。こんな説明で、患者が理解できるはずがない。あらぬ方向へハンドルを切ったら、いったいどうするつもりなんでしょうか。

逆走が問題になっている昨今、この言葉は医師としてよりも人間として許されません。

しかし私は言いたいことをぐっと、堪えました。怒ったら負け、裁判で不利になるのは目に見えています。つまり私は私なりに、破裂寸前でハンドルを切ったのです。

「ただし我慢もほどほどにしてください。止めるタイミングが遅れると、良くないことが起こります」

不吉だ。

「あわてて括約筋を閉めると、例の液体が前立腺から膀胱へ逆流します。そのせいで、尿道炎を引き起こす場合もあるんです」

ほんのわずかな所要時間にどこまでもこだわった者たちにとって、ストップブースター法が最善の解決策であると言われても、いまいちピンときません。あまりにも皮肉です。しかし尿道炎には勝てないのも、事実です。仕方なく、私は納得して病院を去りました。

と言うわけで、最後にもう一つだけ、杉下右京のように言わせてもらいます。

日々の暮らしに我慢に我慢を重ねている方々へ、爆発寸前にハンドルを切るという行為は意外と有効な手段です。別の景色が広がるかもしれません。

私はこの記事を我慢に我慢を重ねている方々の、報われない努力のために捧げます。

どうも最後まで読んでくれて、本当にありがとうございました。

ショッパーズアイ 空いている時間を利用して、お店を覆面調査します。覆面調査員として活躍してみませんか。楽しい経験とお小遣いも稼げます。登録は無料なので、気軽に始められます。


原一探偵事務所 どうしても、真実を暴きたい。各種調査のお見積もり、ご相談(電話かメール)が無料です。24時間、365日受付中です。あなたは決して、独りではありません。


この記事を気に入ってくれた方には、次の記事をおすすめします。

www.8ssan.com

www.8ssan.com

www.8ssan.com

他のカテゴリーの、先頭の記事を紹介します。

ルーツ: www.8ssan.com

わるぢえ: www.8ssan.com

別の世界に住む家族: www.8ssan.com

駅前第四ビルが愛した植樹: www.8ssan.com

逆さに見える空: www.8ssan.com

www.8ssan.com

などがあります。時間があれば、ぜひ読んでください。よろしくお願いします。